自転車で中山道を東京から京都まで行く時の準備

2017年の11月3日-8日まで6日かけて中山道で東京から京都まで行ってきました。その時に得た経験を踏まえて旅行計画・準備しておくべきものの観点でメモしておきます。

※あくまで2017年11月における個人的な感想です。なお、筆者は荒川のサイクリングロードを100kmくらいなら快適に走れるけど100km超えるとスタミナが切れてしまうような体力の人間です。

旅程計画

自分は1日100km-120kmくらいを目安に計画を立てましたが距離だけで計画を立てたため峠が多い二日目で破綻しました。距離と勾配を考慮して計画を立てるべきです。でもどこにどれだけ険しい峠があるのかを調べるのって結構難しい。そこで中山道にある主な峠とその険しさを大中小で分類しました。

大は通過に2時間以上要する峠。自分の力量では1日に二つ超えるのは厳しいと思うレベル。イメージとしては箱根峠と同じくらい。
小は気持ちいい登り坂といったレベル。
中はしんどいしかなり汗もかくがきついなぁと思っているうちにゴールが見えてくるレベル。

  • 高崎まで

基本平坦
高崎泊

最大勾配は箱根程ではない気がするがそこそこの勾配がかなりの距離続く。

  • 笠取峠(中)

長久保宿

入り口だけ異常にきつい勾配で中山道で唯一ここだけは手で押してしまったが険しい区間は1kmもないので恐れなくて良い。
塩尻

ハイキングでは結構きつい峠のようだが自転車では基本的にトンネルの入り口までがなだらかな登り坂でトンネルからは下り坂。ネット上では「鳥居トンネルは自転車では通行は危険すぎる」という噂を散見したがそんなことはなく右側に歩道があり、歩行者がいてもすれ違うことは可能(写真参照)。

危険なトンネルという意味では鳥居トンネルを抜けて野尻駅のちょっと先にある野尻隊道は歩道がない上に端のアスファルトが泥でぬかるんでいてかなり危険でした。実は野尻隊道には手前に分かれ道があって旧道を通ることで回避できるようでしたのでここは絶対に旧道を通った方がよいです。

  • 馬籠峠(中)

中津川泊

  • 十三峠(小、ただし入り口は険しい)

この峠は新道で回避できるが絶対に旧道で行くべき。中山道でもっとも景観がよく気持ちよくサイクリングできる区間です。峠の入り口が急傾斜になっているので少し焦りますがそこだけ登ればあとは高台の上を緩やかなアップダウンが続き中山道の旧街道の街並みを楽しめます。次来る時で時間がない時は塩尻から十三峠を抜けて岐阜までのコースだけをハイライトで楽しむというのもありだと思うくらいこの区間は良いところです。
大垣泊

  • 関ヶ原(小)
  • 大津と京都の間の山(小)

京都着

準備しておくべきもの

中山道はポケットサイズのちょうどいい本が見つからなかったので自分はこのiPhoneアプリを使いましたがGPSでほぼ迷わずに旧道を見つけられてかなり重宝しました。

  • モバイルバッテリー

このサイズでもiPhone7を4回フル充電できるので1日中ディスプレイをつけていても大丈夫です。ただ自分の場合は雨に濡れたりして充電が切断される症状が頻発していた(その都度充電ボタンを押してなんとかごまかしごまかし使っていました)ので雨対策と事前に長時間充電しながら使えるかの予行練習はしておいた方がいいです。

iPhoneを自転車のハンドルにマウントするホルダー。自分はiPhone7が生活防水と聞いたのでシリコン製の安いのを買ったが雨が降ると充電の端子が調子悪くなるようなので完全に覆うタイプのホルダーの方が良いかもしれない。

  • バッテリーポーチ

ハンドル手前に取り付けられるので便利です。特に足にぶつかったりすることもなく快適に使えています。

  • ライト、ミラー

強力なフラッシュライトはトンネルや夕暮れ時にかなり心強いです。自分はこのBB BOROのライトがヘルメットにマウントできるというので使いました。かなり光量が強くて安心できました。ミラーも車道を下っている時のコースどりを考える時に便利です。


  • レインジャケット

自分の時は6日間で二回雨に見舞われました。中山道は山の中を通るのでかなり運が良くない限り一度は雨に降られるのではないかと思います。自分はmontbellのレインジャケットを準備しました。ストレッチが効いて防水性も十分でした。


  • シューズカバー

これは今回自分は準備しませんでした。そして準備しなかったことをもっとも後悔したアイテムです。雨に降られるとそのうちシューズが濡れてきて足から冷えてきます。これがなかったために軽井沢からの冷たい雨で体温が低下してコンビニ休憩を余儀なくされたけどそれでも震えが止まらないような状況になりました。どこのメーカーのでもよいですがシューズのタイプによって入ったり入らなかったりするのでショップで自分のシューズと合わせて試着した方が良いようい思います。

これも自分は準備していなくて結局途中のスポーツ用品店で購入したものです。元々は大きめのゴミ袋で代用できるかと思って用意しなかったのですが全然代用できませんでした。どこのメーカーのでも良いと思うけど目立つ色が良いと思います。


  • サングラス

特に雨の時に必須です。ないと雨が目に入って前が見れません。

タイヤチューブは最低二つはあった方が良いです。自分は木曽路で一回パンクに見舞われました。チューブ交換に慣れていないと交換時に誤って新しいチューブを傷つけてしまったりするので多めに持っていた方がいいです。

  • ハンドポンプ

二酸化炭素のボンベ式の空気入れとハンドポンプのどちらにしようかと迷いましたが、ボンベも取り扱いにミスることがあるので結局ハンドポンプは必須です。気圧を高くするためにポンプを選ぶ時は片端を地面とかに当てて体重がかけられるものが良いです。そのため、バルブのところはホースで伸びているタイプの方がよいです。自分はtopeakのこれを購入しました。安めですが上記要件を満たしています。

  • ダウンジャケット

11月だと軽井沢とか標高が高いところはいくら体を動かしていてもダウンジャケットレベルの防寒具は必須です。自分が行った11月上旬はユニクロのマイクロダウンでなんとかなりました。

帰る時に使います。

時期について

自分は11月上旬に行きましたがこの時期でも既に日も短かく、標高の高いところは朝は霜が降りて凍っている(日が登るとすぐ溶けるで実害はありませんでしたが)ので多分この時期がラストチャンスでこれ以上後の時期だと危険なのではないかと思います。なお、この時期は峠の上の方では綺麗な紅葉を見れました。

お紅の渡し

最後に余談ですが岐阜を超えたところに流れる長良川を渡るのに無料の渡し船があります。旧道を走って長良川にぶつかったら岐阜側の土手を上流にいくらか登ると渡し場があります。土手の内側の道の路面に矢印の標識で案内があります。渡し場に着くと旗を降って対岸の係の人に知らせて船で迎えに来てもらいます。都度船を動かしてくれるので待ち時間はほとんどなく乗れます。係の人は携帯を持っているので下記のサイトにある岐阜市役所の担当課に電話すると教えてもらえます。(2017年11月現在)
http://www.gifucvb.or.jp/sightseeing/detail_kankou.php?eid=00026